あらすじ
出張先のホテルで、森下は自分の隣に番号のない客室があることに気づく。
フロントへ問い合わせる間にも、その部屋は廊下を移動し、森下の客室番号を奪っていく。
森下
すみません、隣の部屋について確認したいのですが。
フロント
お部屋番号をお願いします。
森下
七〇六です。隣に番号のない扉があります。
フロント
七〇六の隣は非常階段です。
森下
今は普通の客室扉です。
フロント
ノックなどはされましたか?
森下
いえ。ただ、中からテレビの音がします。
フロント
お部屋から出ず、施錠してください。
森下
扉の下からカードキーが出てきました。
フロント
拾わないでください。
森下
表に私の名前があります。
フロント
こちらで確認します。
森下
今、隣の扉に七〇六と表示されました。
フロント
森下様のお部屋は七〇六です。
森下
自分の扉を見たら番号が消えています。
フロント
室内電話はつながっていますか?
森下
はい。でも表示が「客室番号なし」です。
フロント
係員を向かわせます。
森下
廊下で足音が止まりました。
フロント
扉は開けないでください。
森下
ノックされました。三回です。
フロント
係員はまだ到着していません。
森下
外から私の声で「カードを返してください」と。
フロント
返事をしないでください。
森下
隣のテレビにこの通話が流れています。
フロント
森下様、カーテンを閉めてください。
森下
どうしてですか?
フロント
防犯映像では、番号のない部屋は窓の外にあります。
